[スタッフからのひとこと]

かんころ餅の材料、かんころって、大変な労力でつくられているものだったんですね。

簡単にお芋をふかして混ぜるくらいに思っていたら大違い。茹でたり干したり手間ひまかけたお芋だからこそ、あの深い味わいが出るんですね。
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| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 15:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
2009.10.31 Saturday
草加家さんコラム 第2回 「かんころ」との出会い
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画像:初代の草加家店主草加家の創業は現社長のお父さんが始めたせんべい屋さん。

その草加家がかんころ餅を始めたいきさつは・・・





初代の草加家店主、私の父親は、東京で草加せんべいの修行をして、

いよいよ独立という時、東京に残るのではなく郷里に戻ることを選びました。



佐世保に帰って、家業は継がずに、せんべい屋「草加家」を起こしたわけです。



草加せんべいを九州に持ち込んだのは親父が初めてだったと思います。



自分の手で、九州中に草加せんべいを広める夢を描いていたんでしょうね。



せんべいを作っては九州中を売り歩く生活が

10年ほども続いたそうです。

高速道路もないあの時代に、

佐世保から北九州を一日に二往復していたというのですから、

それは大変だったと思いますよ。

ところが、なかなか利益が上がらない。

そこでいろいろと悩んで、



「東京にない 地元・佐世保のものを東京の人に 売ろう」

と思いついたんですね。



で、それは何なのかと探しているときに

かんころ餅と出会ったわけです。



当時、かんころ餅はまだ商品として

流通しているようなものではありませんでしたから、

五島航路の船で佐世保にやってくるおばちゃんから、

自分の家で作って持ってきたかんころ餅を分けてもらったり、

作り方を教えてもらったりしながら商品化したそうです。



私が物心ついた頃には、

草加家の主力商品は「せんべい」から「かんころ餅」に代わっていましたね。

私の学費はかんころ餅に出してもらいました(笑)



でも、草加せんべいづくりも、一度もやめてない、

ずっと続けているんですよ。

おそらく手焼きでせんべいを作っているのは、

九州でうちだけだと思います。






長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。



[スタッフのひとこと]

草加家さんはお父さんの夢から始まったんですね。

都会の方が圧倒的にいいものがたくさんあるような時代に「地方のものを東京の人に売る」という発想は、当時、まだ珍しかったんじゃないでしょうか。その流れのなかで、長崎県の特産品「かんころもち」に出会われたんですね。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 14:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
2009.09.17 Thursday
草加家さんコラム 第1回 草加家さんのものづくりの姿勢 二つのキーワード
Posted by
長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。

伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、

近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。

パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも

精力的に携わっている。

草加家 高木さん



「かんころ餅」でおなじみの草加家ご主人 高木さんのお話です。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



草加家が大切にしていることは、二つあります。



ひとつは、食べたときに「懐かしいなあ・・」と感じるものを作りたいということ。



それは、子供の頃に食べていたとか、

そういう具体的なことではなくて、

長崎に来たことがない人でも、

草加家を知らない人でも、

それを食べたのは初めてという人でも、

「懐かしいな」と感じてもらえる。



味だけではなく、五感で「懐かしさ」を感じる、

そんな食べ物を作っていきたいと思っているんです。



もうひとつ、大切にしているのは、

食べ続けても大丈夫なもの、

毎日食べても体に負荷がかからないもの、

食べ続けると元気になるもの
を作りたいということ。



食べ物にも役割があると思うんですよ。

来客やお祝い事のような、特別なときに食べるもの、

たとえば生クリームたっぷりのケーキなんかそうですね。

美味しいけど毎日は食べない。

でも、それはそれの役割があるわけです。



でも、僕が作りたいお菓子は、

茶の間にあって普段何となく食べてる、

毎日でも食べられるもの。



昨日、草加家に行って買ってきた、

今日はお友達がおみやげに持ってきた、

明日は別の友達がまた、持ってきた。

でも、テーブルにあったら、つい食べてしまう。



そうやって毎日でも美味しく食べられる、

身体に優しいさりげないものを作りたいんです。



「懐かしさを感じるもの」「体に負荷をかけないもの」

草加家では、この二つを兼ね備えたものを

これからも作っていきたいですね。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥



[スタッフのひとこと]

草加家さんのお菓子ってどれも素朴で、

昔おばあちゃんが出してくれていた「おやつ」みたい。

すっと体に馴染みます。



幼児期などは、10時と15時のおやつも食事ととらえる

「5回食」っていう考え方がありますが、

草加家さんのお菓子も、嗜好品というより

食事に限りなく近い「おやつ」って感じですね♪



「身体に負担をかけないものを」という高木さんの言葉は、

当たり前で地味な言葉に聞こえますが、

人と食べ物に対する、かぎりなく優しい気持ちがつまっています。



命のもととなる食べ物を手がけているという真摯な気持ち、

責任感があらわれた言葉だと思いました。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 12:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
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草加家さんコラム 第7回 酵母菌との対話
画像:草加家さんのぱん酵母菌との対話

パンは発酵食品。

酵母菌とつきあう日々は発見の連続





かんころ餅には発酵という過程はないんですが、

パンは発酵食品ですよね。



私のパンは発酵させたサツマイモを練り込んでるんです。



蒸したサツマイモに麹菌を入れて

発酵させたものを大量に生地に入れるんですよ。

さらに膨らませるための酵母が加わって膨らむんです。

二段階発酵ですね。



麹菌を提供していただいてる方に聞いても、

他にはこんな風にパンを焼いてる方はないみたいですから、

自分で工夫するしかなかった。



以前は焼き芋に寒天ときび糖を入れて作ったペーストを生地に練り込んでいたんですが、1年くらい前から麹菌で発酵させた芋と両方を入れるようになったんです。



膨らみ方も、香りも、かなり変わりましたよ



・・っていうのはパンの話で、私が劇的に変わったんです。

ロボット犬アイボで遊んでた人が生きた犬を飼い始めたくらい変わった。

発酵させるってそういうことなんです。





発酵させるための菌も、発酵し始めたサツマイモも生き物なんです。

私が何かをすることによって、

その生き物が形を変えていくわけでしょ。

それと常につきあわなきゃいけない。

それを利用してパンを作る、

そのパンを食べて体に影響を及ぼすっていうのが

見えるようになってくるんです。



パンを焼くのは週2回ですけど、

発酵してるサツマイモや菌はずーっと生きてるわけですからね。

飼ってるんです。



その状態によってパンの仕上がりも違うし、

食べた人の体の中でどう働くかも違ってくるってことがわかった。

体調への影響を意識して食べ続けてるお客さんもでてきた。



発酵させたサツマイモを一般家庭で維持するのは難しいので、

教室では使っていません。



でも皆さんには言ってますよ、

店で出してるものとココが違いますって。



家庭でもやってみたいという要望があれば教えますし、

お分けしますけど、生かし続けないといけないので大変なんですよ。

子供あげるけど、殺さないでねって・・そんな気持ちです。



私も、もっと良い育て方があるんじゃないかって考えてるところですからね。



安定させるための材料もあるんですけど、

そういうのは使わずに、多少ばらつきがあってもいいかなと、

お客様にもそれを受け止めていただければいいなと思ってやってるんです。



楽しいですよ。

前から楽しかったんだけど、もっと楽しい。



基本的なレシピは変わってないんですけど、

常に何かないかなって考えています。



小さな変化は常にありますよ。



国産小麦はグルテンが少なくてパサつくとか

美味しくないとかって言われますよね。

輸入小麦のほうがパンは作りやすいし、

国産でなければというわけではないですよ。

たまたま私の作るパンには合っていたんです。

国産小麦、それもできるだけ近くで採れた材料を使うことを、

私は撰んだというだけのことです。

パンはもともと西洋の文化の中で生まれた食べ物ですから、

輸入小麦の方が向いてるのかもしれない。



でも日本の小麦で日本人にあった美味しいパンを作れるはずだと思うんです。

常にいろんなことを考えて試しています。



今後、国産から●◆県産、★▲さんが作った小麦・・と限定されていくかもしれないし、



ひょっとしたら無農薬でというところまでいきつけるかもしれない、わからないですけど。








長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。





[スタッフのひとこと]

このお話をお伺いしたのは、実は3年前。

今は、家庭でつくるパンのセットも開発され販売されています。

(うちでは取り扱ってないのですが)

日々いろんな発見をされていて、いろんなことに挑戦している草加家さん。

だからこそ、他にはない素敵なパンが作れるんですよね。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 16:57 | comments(2) | trackbacks(0) |
草加家さんコラム 第6回 材料にこだわる
画像:初代の草加家店主草加家のパンには牛乳、卵が使われていない

小麦粉もパンには不向きといわれる国産の小麦粉。それは何故?







パンを売るようになって、お客さんの来店頻度が以前とは違ってきたんです。

かんころ餅を毎週毎週買いに来る方はいませんけど(笑)

パンは毎週毎週買いにいらっしゃる方がある。

そうするとお客さんとよく話をするようになったんです。



ご夫婦二人暮らしであれだけの量を買って行かれるんだから、

毎朝うちのパンだけを食べてらっしゃるんだなあとか、

わかってくるんですよ。

その方たちにとって毎朝の主食になってる。



ということは、体への影響も大きい!

そうすると気になってきますよね。

責任があるわけですよね。



ある日お客様に

「どうしてうちのパンを買い続けてくださるんですか?」

って聞いたんです。



一瞬、何をわかったことを聞くんだというような怪訝な顔されましたよ。



「美味しかけんたい」って(笑)



すみません。変な事聞いてって謝りながら、

ほかにも理由はないかなと思ったんですね。



「それ以外には?」



「そうねえ、すーっとする。体調がいい」



「体調?体調ですか」





実は、私もうちでパンを作って食べ始めてから、

以前よく口内炎が出来ていたのが、あまり出来なくなってたんですよ。



それ以来、お客様の体のことを、

以前にも増してすごく意識するようになりましたね。





それで、自然と材料を厳選するようになっていったんです。



口当たりの良さのために、何か特別な材料を使うってことではなくて、

体に負荷をかけない、逆にプラスの効果をもたらすものをつくりたい。



そう考えていくうちに、

私の中で「おいしさ」の定義が変わっていきました。



そうやってるうちに、今度は、

アレルギーでパンが食べられない方のお話とかも

耳に入ってくるわけです。



以前から食物アレルギーのことは、知識としては知ってました。



パンには通常、乳製品や卵が入ってます。

生地に入ってなくても、表面にツヤを出すために塗ってあったりね。



それだけでアレルギーのある方は食べられない。



それなら、見かけがツルピカしてなくてもいいじゃない。

いろんなパン屋さんにツルピカしたパンを売ってあるんだから、

その方がいいお客さんは他所で買うことができるんだし。



バター、マーガリン・乳製品で入れたら美味しくなりそうなもの、

いっぱいあるんですよ。



でも、おいしさの定義って幅広いですから、

そういうものを入れないおいしさもあるよね

と、そう思ったんです。





だから草加家のパンには卵、牛乳が入っていないんです。

種類によってはチーズが入っているものもありますけどね。



アレルギーの方全部に対応できるわけではないけど、

なるべく多くの方に食べていただけるようにと思います。



パンは主食になるものですから。



でもね、一般のパン屋さんにはかないませんよ。

パン作りって大変な仕事ですからね。

私なんか全然できてない。

たかだか週2回パン焼いてるだけですから。

家庭菜園やってる人が農家に偉そうなこと言えないのと一緒です。







ただ、こういうパンもあっていいかなと、そう思ってやってます。








長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。





[スタッフのひとこと]

体調がよくなるのは、さつまいもが入っているせいもあるのでしょうね。なにより牛乳や卵アレルギーの方にも食べられるパンって嬉しいですよね。しかも、アレルギーじゃない人にとっても、とっても美味しいんです。噛めばかむほど味が出てくる感じの歯ごたえのあるパンです。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 16:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
草加家さんコラム 第5回 パン教室のはじまり
画像:コックスさんのやさしいパン草加家のチャレンジ

「ありそうでどこにもないものを作りたい、それは提案したいことがあるから。」





昔ながらの素朴なものを大切に作り続けるということは、

懐かしくて、体に負荷のかからないものを作っていくこと。



それはそれで良いけど、

一方で、「ありそうで、どこにもないもの」を作りたい

という気持ちもあったんですよね。



当時パンを作ることには無縁でしたけど、

パンは好きで、あちこちで買って食べてました。



芋餡パンってよくあるじゃないですか。

それを食べたとき、もうちょっと美味しくなるよねって思ったんです。

というのも、いろんな菓子に使いますから、芋餡はうちでも作っているんでね。



そこで、パン屋さん向けにおいしい餡をつくろうかなと思い立ちました。

うちがおいしい芋餡を供給して、おいしいあんパンを作ってほしいなと思ったんです。



で、いざ芋餡を作って売り込もうとしたときに、

私自身がパンのことを全然知らないのでは、

パン屋さんと話が出来ないと思って、パンのことを勉強し始めました。



そうしたら、勉強するうちに、

生地そのものに芋を使うっていうのもありだよな」

って思って試したんです。



私にパンを教えてくれた人と一緒に、

「どうだろうね・・」とか言いながら。



そしたら「アララいけるじゃない・・」と(笑)





最初は商品としては未完成なものでしたけど、

芋を生地に入れるパンなんてどこにもないから、

作り方も普通のパンの作り方とは違ってくるんですよ。



こうなると自分で作るしかない。

どうせなら、他のパン屋さんでは絶対作らないだろうと思われるものを作ることにしたんです。



そのうちせっかく地元の芋を使ってるんだから、

小麦粉もアメリカ産じゃなく国産のものを使いたくなりますよね。

そう思って何種類かの国産小麦粉でやってみたけど失敗。



ただでさえ、国産小麦粉でのパンづくりは難しいのに

芋なんて入れたりしてるから、そりゃ大変ですよ(笑)



でも、そのうち国産小麦粉も良いのが出てきましたし、

私もだんだん慣れてくる、



で、やっと美味しいものが焼けるようになってきました。



そうなると、他の材料もこだわるようになる。

すると、当然作り方も普通ではうまくいかなくなるんです。



で、いよいよどこにもないパンになっちゃった(笑)





お客様にとっては、見るのも食べるのも初めて。

それを覚えてもらって、日常的に食べていただくまでには

相当な時間がかかります。



いくら目新しくてもパンってやはり地味なものですからね。



それに、作り方をあれこれ考えると手間のかかるものになってしまう。

手間がかかればたくさん作れなくなります。

たくさんの皆さんに草加家のパンを知ってほしいのに、

たくさんのパンは作れない・・・。



そんな悩みの中で、ハタと思い出したのが、知人の吉村舞さんのこと。

ご近所にある「オランダの花やさん」というお店の経営者なんですが、

ここの教室で教えているオランダのアレンジメントフラワーは、

彼女が持ち込むまでは佐世保にはなかったものです。



誰も知らなかった。

彼女はニーズも市場もないところに

いきなり教室をスタートさせたわけですよ。



今思えば「オランダの花屋さん」のコンセプトを

佐世保の人達に知らせるには一番良い方法だったと思います。



あるとき、なぜ教室を始めたのかって彼女に聞いたんです。

そうしたら「オランダってそういうところだったんですよ」って(笑)

「ふーん、そうか・・・」って思いました。



誰も知らないものをいち早くみんなに浸透させるには、

作り続けて売っていくだけでなく、

人に教えることも大事なんだなと気づかされたんです。



でも、吉村さんと違って、

僕は教えるつもりでパン作りを学んだわけではないし、キャリアもない。

教室を立ち上げるのには躊躇がありました。

技術的な裏付けも充分とは言えないし。



でも広めていくには、教室がいいだろうという思いは消えませんでした。



そしてよく考えてみると、私が作るパンの作り方は、

むしろ家庭に向いていることに気付きました。

商売にするには、手間がかかって採算がとれない(笑)



パン屋さんが作らない

家庭でしか作れない

そういうパンだと思ったんです。



これは、家庭で自分で作ってもらったほうが、

安く出来るし、楽しいんじゃないかと思ったわけです。



そこで、パン教室をはじめました。

家庭での作り手を増やすと、

自分の店のパンの売り上げが下がるんじゃないかって思いがちですけど、

実際そうではありませんでした。



パンを作りたい方は非常に多いんですね。

10人に聞いて9人は作りたいとおっしゃいます。

作り続けるかどうかはわからないけど、

作ってみたいとは思ってらっしゃる。作ることって楽しいですからね。



作って楽しく、食べて気分がいい・・で、広がっていく。

普通のパンの作り方とは違いますから、

パン屋さんがみたら笑われるかもしれませんね。



教室でのパン作りは、買うより安いし、

家庭で作ったものは美味しいと思うし、

そう思って楽しんでくださる方が増えてきています。





他県から通ってくる方もあるくらいで、

福岡でも教室を開催したこともあるんですよ。










長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。





[スタッフのひとこと]

パンを作って売って広めるだけでなく、教室を開いて広める。ある意味、試行錯誤してやっと編み出した作り方を教えてしまうことですよね。でも、それを惜しみなく教えてでも、広めたいお芋入りのパン。



なぜ、こんなに草加家さんのパンは人気があるのか。それは、美味しいだけでなく、ある秘密があるのでした。だから、どこにもないパンとして、みんなが作り方を教えてもらいたがるんです。さあ、そのわけは次回で明かされます。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 16:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
草加家さんコラム 第4回 伝統食 かんころ餅
画像:かんころ餅かんころ餅は長崎県五島に伝わる伝統食。これからもずっと大切にしていきたい



かんころ餅という食べ物は、いまの時代が求めている食べ物だと思います。自然食だし、健康的で。そして長崎県特有の風土から生まれたものでもあります。スローフードという点でも、大切に守り続けていく価値があると思いますね。



上五島では生き甲斐づくり、健康づくりのために、かんころ餅つくりに補助金まで出しているんですよ。

私にできることは、高齢化している作り手の方々に、この先10年、15年、どうか元気で作り続けてくださいね、とお願いするしかありません。




彼らは今でも、お嫁に行った娘に、孫に、親戚に、かんころ餅を送っているんですよ。そのために作り続けている。そのスタンスは変えてほしくないんです。



「まとめて買うから、高く買うから、何とかがんばってたくさん作ってください」とか、

「孫子に送るのを止めてまで売ってください」とは言えませんよ。

言っちゃいけない。

かんころ餅は、貴重になったからといってありがたがって高級品みたいに扱うような食べ物ではないですよね。高級な器に盛って、正座して食べるようなものではないんです。



ごく普通に、子供たちのおやつに、火にあぶって、アツアツ言いながら手でつまんで食べるような、普段着の食べ物なんですよ。そういうかんころ餅を残していきたい。また、そういうかんころ餅でなければ意味がないと思うんです。



私はこれからも、おいしいかんころ餅を作り続けます。皆さんには、今まで通り気取らずにおいしい食べ方をしてほしいですね。





おいしいものはきっと残っていきますから。










長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。





[スタッフのひとこと]

かんころ餅は、気の遠くなるような時間と手間をかけてつくられた、まさにスローフード。子ども達や孫達へ、美味しいおやつを食べさせたいという島の人達の愛情が生み出した食べ物なんですね。
| つくり手の思いを伝える コラム(草加家) | 15:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
草加家さんコラム 第3回 かんころ餅の材料・かんころ
画像:かんころかんころ餅の主材料は餅米と「かんころ」とよばれる茹で干しされたさつま芋です。

そのかんころの生産量がどんどん減っているらしいのです。何が起こっているのでしょうか?





材料のかんころを供給してくださる農家とは、先代からの古いつきあいです。

当時はどの農家も自宅用にかんころを作っていました。農産物ですから、年によって多少の増減はありますが、どこの家でも作っていますから、足りなくなるようなことはなかったんです。

ところが、10年ほど前、かんころの生産量が減ってきている、それも量だけでなく、質も不安定になってきていることに気がつきました。

販売窓口になっている農協に聞いても、いまひとつ状況がはっきりしない。で、自分の目で確かめようと現地を訪ねました。今から8年ほど前のことです。そこでわかった事は、高齢化で生産者が少なくなっているという現実。後継者がいないんですね。すでに危機的な状況でした。

需要があって、生産者が充分な収入を得られれば、後継者も出てくるのではないかと思うでしょうが、そう簡単な話ではない。かんころは、量産しにくい事情があるんです。

まず生産地が離島であること。

土地は狭い、急傾斜地で機械は入らない。だからといって他の土地では作れない。

気候が合わないんです。



五島の気候風土がかんころづくりに適しているからこそ、郷土食、伝統食として長い年月受け継がれてきたわけでしょ。

たしかに機械的に温度湿度を調整すれば、似たような生産環境を整えることはできるでしょう。しかし、果たして伝統食をそういう作り方をして良いのかということですよね。



かんころ餅の製造業者はそれぞれにかんころ調達のルートを持ってはいますが、やはり取り合いの状況は出てきますよね。それに、それぞれの生産農家が小規模で、件数が多いですから、農協などの中間業者がとりまとめて販売しています。生産者と直接のつきあいではないんです。



だから彼らの生活は見えてこない。

状況を理解できていないんです。



行政や公共機関でも観光物産としてかんころ餅を宣伝しているし、

食育の一環で学校給食に取り入れようという声もあがっています。



でもかんころ餅は今や絶滅危惧種、

ヤンバルクイナやツシマヤマネコと同じ状況なんですよ。



材料となるかんころづくりの状況がわかってから、

このままかんころ餅を作り続けていけるのか、

販路を広げていいのか、商売として見極めをつける必要がある。



まさに岐路に立たされました。



考えた末、私は販売先を減らし、急速に製造量を絞りました。

この伝統食を作り続けるために、そうしようと思ったんです。

今もかんころの生産量は、減り続けています。

一昨年はその前の1/3、昨年は一昨年の1/2という勢いで

状況はマイナス要因ばかりです。



もともと商品として流通するために作られてきた食べ物ではないですから、

採算がとれるようなものじゃないんですよ。

だからといって、かんころが少なくなったから、

希少価値でかんころ餅の値段が上がるというようなものでもない。

商品として考えれば、割に合わないものなんです。



五島の人たちはずっと昔から、それぞれの家庭でさつま芋を栽培して、かんころをつくり、それでかんころ餅を作ってきました。



商売のためではなく、家族や、親戚のために作ってきた。

土地の習慣としてずーっとそうしてきたんです。

だから続いている。



いうなれば、かんころ餅屋は、



家族や親戚のために作られたかんころを「お裾分け」してもらって、

皆さんにご紹介してきたにすぎないんですよ。










長崎県佐世保市にある創業52年の和菓子店を営む二代目。伝統を大切にした素朴なお菓子を作り続けながら、近年はサツマイモ入りの天然酵母パンも開発。パン教室や、出前授業など、食の大切さを伝える活動にも精力的に携わっている。